鍼灸治療というのは東洋医学に基づいたもので、全身のツボを経絡(ツボの通り道)に沿って鍼やお灸を使って刺激を与えます。鍼灸師はまず初めに触診や脈診を行い、体の具合をみます。次に問診により症状を特定し、それに合わせて施術を行っていきます。
鍼灸治療の場合、手足など末端部分から体の中央に向かって施術します。施術中にも症状が変化していきますので、その変化に応じて鍼の刺し具合やお灸の熱の加減などを見極めていくのです。施術をしている間や終わった後は体が重たく感じたり眠気を伴う事もあります。これは人間の本来持つ自然治癒力から、体自体が休息を求めるからなので出来る範囲で休息をとられると良いでしょう。東洋医学では基本的に抗生物質を使用しませんので、人間の体のもつ治癒力や新陳代謝を上げる事で症状を改善していくのです。
鍼灸治療は1回の施術で効果が出るものもあれば、数回施術を施す事で改善されるものもあります。これは症状の軽い重いという事もありますが、症状の原因によっても大きく変わってきます。例えば腰痛ですが、筋肉の使いすぎによる強い張りや痛みにおいては効果もあらわれやすいですが、ヘルニアや内臓疾患によるものだと長期的に治療が必要となる場合もあるからです。
鍼灸治療の考え方も色々な角度がありますので、自分に合った鍼灸師と出会えるように施術前によく相談される事をお勧めします。